はじめに

はじめに introduction

当院について

当院では平成7年4月の開院以来、スポーツ、生活運動機能障害を主訴とする患者様に運動能力向上のための医療技術を提供しています。

  1. 正確な運動機能評価基準があること
  2. 適切な運動処方をすること
  3. 安全な筋力強化方法を持つこと

医療として運動能力の改善、向上を目的とする筋力トレーニングをする場合、物理学的客観性、現実的有効性、そして医学的な安全性が重要であると考えます。

しかしとかく健康、運動することの素晴らしさが大きく謳われる現在。
その都度現れる旬な経験論的運動処方や、画一的運動処方の前に右往左往するのが多くの方の直面する現実ではないでしょうか。

The animal body-including man`s-is a machine that can convert chemical energy into mechanical energy:Force and work.this ability is especially developed in the Muscles,and the theme of our symposium,muscle metabolism durling exercise,deals specifically with this process.
-Erling Asmussen-  1971年『MUSCLE METABOLISM DURLING EXERCISE IN MAN』より

  • 運動機能を向上したいのだがやり方がわからない、上手くいかない
  • 「安静にしていればそのうち治るでしょう」「後は筋力です。普通に生活していれば自然につくでしょう」などと説明されているが傷害、外傷後の回復が思わしくない。
  • マッサージ、物理療法(いわゆる電気、温熱等)による治療が好きではない。
  • 障害者として今以上の改善を周りから期待されていない。

御高齢の方や、体力的弱者が運動能力を向上し自分の力でしっかり動けるようになりたいと願うことは時代を問わず当然のことだと思います。
その願いに対し医院として真摯に向き合って参ります。

by Dr.K

WBIとは
体力とは

WBI(Weight Bearing Index:体重支持指数)とは

WBI(Weight Bearing Index:体重支持指数)とは1986年に前院長黄川昭雄が発表したものであり、年齢、性別、人種を問わず体力を客観的に、普遍性を持って評価するための指標です。
体力を評価する際の問題に、体力が幾つかの要素に区分され複雑に定義されていることにあります。 それは筋力であるとか、運動競技能力、精神力、気力、病気への抵抗力、治癒力など人が知りたいと願う体力の数だけ際限なく列挙されます。
体力のある人ほど風邪に掛かりにくいことは常識として一般化していますし、また風邪は万病の元と言われ、風邪をひきやすい人は何らかの病気に陥りやすいのも事実です。 優れた筋力を発揮する筋肉は柔軟性に富みしかも故障を起こしません。 「健全な精神は、健全な肉体に宿る」という格言も、多くの人の人生経験から得られた真理です。
この様に人の身体能力に関するものを体力とするならば、これまで多くの要素に区分されていた体力は一つの基本的な部分で繋がっていると考えられます。そしてその基本的な部分を解き明かすのがWBIであると我々は確信しています。 即ち我々は、体重移動運動に対する筋メタボリズム能力を体力と定義し、その優劣を診断、治療に 応用しています。

当院業績・WBIに関する研究学術報告

  • 体重支持力と下肢のスポーツ障害
    黄川昭雄 Jap.J.Sport Sci.5:837-841,1986.
  • スポーツ障害予防のための下肢筋力評価
    黄川昭雄ほか 
    整形外科スポーツ医学会誌 6:141-145,1987.
  • CybexⅡによる最大筋力評価の試み
    黄川昭雄ほか 臨床スポーツ医学 4(別冊):404-407,1987.
  • アスレティックリハビリテーションにおける下肢機能および筋力評価
    黄川昭雄ほか 臨床スポーツ医別刷 5:213-215,1988.
  • 筋力回復過程から見た前十字靭帯損傷.
    黄川昭雄ほか 第9回東京膝関節学会誌:266-271,1988.
  • 下肢の機能とリハビリテーション
    黄川昭雄 千葉スポーツ医学研究会会報 14:20-24.1988.
  • スプリントアシステッド・トレーニングにおける効果と安全性に関する考察
    黄川昭雄 日本体育協会スポーツ科学報告No.Ⅹスプリントアシステッド・トレーニングに関する研究 (第一報):44-48,1989
  • スポーツ障害後の機能回復訓練ー筋力評価の面からー
    黄川昭雄 体力の科学 39:99-104,1989.
  • スポーツ外傷・障害の発生頻度と種目特性および運動特性について
    黄川昭雄ほか Sportsmedicine 2:33-38,1990.
  • スポーツ医学から見たスキル
    黄川昭雄 バイオメカニズム学会誌 14:17-23,1990.
  • 下肢の運動能力・機能の測定および評価と訓練のための装置GTー160の開発について
    黄川昭雄ほか 第15回運動療法学会発表,1990,7.
  • 機能的筋力測定・評価法ー体重支持指数(WBI)の有効性と評価の実際
    黄川昭雄ほか 日本整形外科スポーツ医学会誌 10:463-468,1991.
  • A New Standard Functional Evaluation for Lower Extrimities in Orthopedics-Weight Bearing Index(WBI)
    黄川昭雄 第1回日米整形外科スポーツ医学国際会議口演,1991.1.
  • 最新運動機能評価法-『G理論』によるWBI評価法について
    黄川昭雄 training journal,1:92-97,1991.
  • 高齢者への運動のすすめ? -高齢者・体力弱者への筋力トレーニングのすすめ!その問題点と実際の指導について
    黄川昭雄 臨床スポーツ医学(別刷) 20:598-602,2003.
  • 下肢慢性運動器疾患に対する筋力訓練による治療
    黄川昭雄 私のすすめる運動器疾患保存療法:161-168,2007.
  • 想いは,宇宙を駆けめぐる
    黄川昭雄 臨床スポーツ医学(別刷) 25:670-674,2008.